なぜ、関節が変形するのか

変形性股関節症とは、関節の中にある軟骨が減ってうすくなったり、
それにともなって、骨棘という骨がつくられる股関節の変形のことをいいます。

変形性股関節症は大きく分けると2種類あります

・1次型変形性股関節症

欧米人に多く、特に骨格的な原因はなく、
肥満などが原因だと考えられています。

・2次型変形性股関節症

日本人の場合、90%がこの2次型だといわれています。
股関節臼蓋形成不全や、股関節脱臼が原因だと考えられています。

※「変形性股関節症 診療ガイドライン」によると、
X線診断による変形性股関節症の人数は、
およそ、120万人から510万人いると言われています。

痛くても、病院にいっていない人もいると考えると、
実際にはもっと多くの方が、股関節の痛みを抱えていると思われます。

(日本整形外科学会診療ガイドライン委員会 平成20年5月)

変形性股関節症の原因

股関節の痛みの原因や治し方は、間違った情報によって悪化するようなケアをしている方が多くおられます。
まずは、股関節の痛みの原因について、一緒にみていきましょう。

なぜ変形するの?変形性股関節症の原因

股関節は、
ジャンケンのパーが、グーを包み込むような形をしています。
そして、股関節は、”かんせつ包”という袋に包まれています。

袋の中は関節液という液体に満たされていて、骨と骨が直接ぶつからないように、
ツルツルした関節軟骨があります。

軟骨はプラスチックのようなものではなく、生き物です。
良い状態を保つためには、栄養が必要です。
軟骨には血管がないので、関節液から直接栄養を得て弾力や強さを保っています。

ここが重要!股関節のポンプ作用

では、血管がないのに、どうやって軟骨は栄養を得るのでしょうか。

スポンジをイメージしてください。
スポンジに体重がかかると、圧力でスポンジ内部から関節液が外にでて、
圧力が弱まる時に、新しい関節液を吸い込みます
このような関節のポンプ作用で、軟骨は栄養を補給しています。
歩くことは関節に良いというのは、筋肉がつくからというより、このポンプが作用するからなんですね。

軟骨はすり減るのではなく痩せる

ポンプ作用が正常に働いていると、栄養状態がよく、軟骨はツルツルに潤った良い状態を保ちますが、
ポンプの働きが悪くなると、軟骨は、栄養不足になり、しだいに痩せていきます。

これが、変形性股関節症のはじまりです。

そして、軟骨が痩せていくと、今度は骨棘(こつきょく)という骨が新しくつくられていきます。

骨棘という名前で、痛そうなイメージが湧いてしまいますが、
この骨棘に関しては、関節を安定させるために体がつくってくれる
関節を保護するための骨だと考えていいと思います。

変形性股関節症は、ポンプ作用の異常が原因!

では、なぜ関節内のポンプの働きが悪くなるのでしょうか。

じつは、原因は【関節の中】ではなく、関節の外にあります。

上の画像をみてください。

股関節のまわりには、およそ22本の筋肉が何層にもなって取り囲んでいます。
この筋肉は、

1、股関節を自由に動かす
2、クッション
3、安定

など様々な働きがあります。

この筋肉が硬くなる(凝る)と、関節が上下から圧迫されて筋ポンプが働きにくくなります。

つまり、そもそも股関節が変形する原因は、
股関節の周りの筋肉が固くなることだったんです。

軟骨が減るというと、
よく、軟骨がゴリゴリとぶつかって、
すり減っていくようなイメージを持つ方が多いですが、

軟骨の摩擦係数は非常に高いので、
すり減るという表現は適切ではないと考えています。

[memo title=”MEMO”]軟骨はすり減るのではなく、栄養不足でやせるが正解[/memo]

ここまでのまとめ

[list class=”ol-circle li-accentbdr acc-bc-before”]

  1. 軟骨はすり減るのではなく栄養不足で痩せる
  2. 軟骨がやせる原因はまわりの筋肉が固くなることが原因
  3. 骨棘は関節の安定のためにできる保護のための骨

[/list]

関節の変形と痛みとは別の問題!?

股関節の痛みを考える上で、とても大切な視点があります。

1、軟骨がやせる
2、骨棘ができる

このような見かけ上の関節の変形と、痛みとは必ずしもイコールではないということです。

こういっても、ピンとこないかもしれませんが、関節は変形するから痛いのではないということです。

なぜなら、骨や軟骨には神経が存在しないからです。

神経がない。つまり、軟骨は、爪や髪の毛のように、切れても割れても痛くないということです。

骨や軟骨には神経がない

例えば、骨を折ると強く痛みますが、それは、
骨の周りにある骨膜というところの神経にきずがついて痛みを感じるからなんです。
骨自体が痛むわけではありません。

同じように、軟骨にも神経はありません。
軟骨に神経があったら体重がかかるたびに痛くて大変なことになります。
軟骨は減ってもいいようにできているのです。

ただ、股関節の中には、骨膜のかわりに滑膜という膜があり、
ここには神経があります。この部分に炎症がおこると関節の中に痛みが発生します。
しかし、
炎症は、切り傷、擦り傷と同様に、
安静にしていれば2、3週間で痛みは治まります。

末期の変形でも痛みを感じない人もいる

以前、ご来院いただいていた60代のMさんは、
右の股関節の痛みで通院されてました。

レントゲンの画像をみせていただきましたが、
明らかに右側より左側の股関節のほうが変形の度合いが強い。
しかし、左はまったく痛みも感じない状態でした。

意外に思われるかもしれませんが、このようなケースはとても多いのです。

ここまでのまとめ

  • 変形は周りの筋肉が固くなることが原因
  • 軟骨が栄養不足で痩せていくのが変形性股関節症
  • 軟骨や骨には神経がない
  • 骨膜や靭帯の炎症は2、3週間程度でおさまる
  • 股関節が変形していても痛まない人も多い。

股関節の痛みと思われるものは実は、筋肉の痛み


軟骨が痩せる原因は、
周りの筋肉が硬くなってポンプ作用が働かなくなること。

筋肉が硬くなることを、専門用語では拘縮(こうしゅく)といいます。
そして、筋肉が痛むのも、実はこの拘縮が原因なんです。

筋肉が拘縮して血行が悪くなると、
ブラジキニンなどの発痛物質が痛みを発します。

変形性股関節症というと、
関節の変形で骨が痛むようなイメージがありますが、
実際には、神経のない骨や軟骨が痛むはずもなく
ほとんどの場合は、まわりの筋肉が拘縮して痛みを発しているのです。

筋肉が緩めば痛みはとれる

1、股関節の痛みは骨や軟骨ではなく、筋肉の痛み
2、筋肉が硬くなって痛む

筋肉が固くなることが原因なら、
筋肉が緩めば、痛みから解放され、
ポンプ作用が戻り、関節の変形も悪化しないといえます。

マッサージ、ストレッチは筋肉を硬くする

ここで、
一つ大きな問題があります。
一般的に股関節まわりの筋肉を緩めようとする場合、

1、マッサージ
2、ストレッチ

この二つの方法があると思います。
しかし、
実は、
これが股関節症を二次的に悪化させる原因でもあったのです。

私の失敗談

ここで、私の失敗談をちょっと聞いていただきたいと思います。
私は、十五年ほど前、とあるマッサージ店に勤務していました。

腰痛の施術が得意で、
お客さんもたくさん来ていただていました。

朝から晩までずっと施術して、
それでも、お客さんはどんどん増え続けていきました。

気持ちよかったです!ありがとう!

やってもらったら、すっごい軽くなります!

毎日、感謝されるのがうれしくて、
夢中で働いていました。

それでも減ることなく、増え続けるお客さんを前に、
少し焦りもでてきました。


なんで、治らないんだろう・・・

あるとき、
常連さんのカルテを見ていて気がついたことがありました。

あれ?この人はじめは15分コースで、
月に1回だったのに、今は月に2回1時間コースになってる。

通う回数が増え、時間がどんどんながくなっているのです。

いや、でもいつもすごく喜んでくれてるし、

ただ、気に入って何度も来てくれてるだけかもしれません。
それでも、気になったので、お客さんに直接聞いて見ました。

Aさん、はじめ15分コースだったのに、
最近は1時間のコースをうけていただいてますけど、
何故なんですか?

はじめは、15分ですごく楽だったんですけど、
だんだん、物足りなくなってしまって。
あと、なんか、このごろずっと寝ても疲れがぬけないんです。
週1ぐらいで来たいぐらいです・・・

常連の方に聞いていくと、
ほとんどみなさん同じような答えでした。
確かに、自分の手応えでも、
どんどんほぐれにくくなっている感覚がありました。

腰を直接ほぐすことで、逆に悪化させてしまっていた

私は真剣にやっていました。
でも、腰痛の方の腰を直接ほぐすことで、
腰回りの筋肉がどんどん硬くなり、
結果的に、症状を悪化させ、
疲れの抜けない体をつくっていってしまってたのです。

そして、それは、腰痛だけではなく、
股関節痛も同じことなのです。

筋肉のコリは、揉んでも緩まない

筋肉が固くなる場合、固いところ以外に原因があります。
その原因を解決すれば、筋肉は自然に緩みます。

しかし、
原因を解決せずに、
固いところを揉みほぐそうとしたら、
その場は少し緩んだように見えても、体は反発して、
だんだん固さがまし、
痛みも増してきます。

股関節の痛みでリハビリに通うと、
マッサージやストレッチをされることが多いですが、
これらが実は改善を妨げ、悪化させる原因でもあったのです。

安全に股関節の周りを緩めるには

東洋医学という視点

東洋医学では、
筋肉の上には、経絡というラインが走行していると考えられています。
経絡は西洋医学的には筋肉に近いものです。

そして、その経絡(筋肉)は内臓の働きと密接に関係しています。
つまり、東洋医学では、
筋肉の固さが、筋肉の問題だけととらえずに、

筋肉が固い=内臓が原因

と考えられています。

筋肉を根本的に緩めるためには、
内臓にアプローチする必要があるのです。

西洋医学でも着目される、内臓と筋肉の関係

特定の内臓に、ストレスが加わったり疾患が生じると、
関連する筋肉の筋力に変化が起きます。
(捻挫・骨折などの外傷を除く)

これを内臓筋肉反射と言います。
同じ神経支配により起こるものと考えられています。

当院がお手伝いできること

以前、私は、腰痛の方の腰を直接揉んだり、ストレッチをすることによって、
逆に悪化させていたと気づきました。

しかし、
残念ながら、日本の保存療法の大半は、
今も同じように、
痛い部分の周囲のマッサージ、ストレッチ、筋トレなどを行うことが大半です。

当院では、
股関節が固くなる本当の原因である、
内臓(五臓六腑)にアプローチし、体の内側から股関節の筋肉をゆるめていきます。

そうすることで、
股関節本来の筋ポンプ作用を回復させ、
歩くたびに、関節の中が循環する、
健康な股関節を取り戻すお手伝いをさせていただきます。

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